どもども!がらしです!
ボクは製造業に従事しており、先日会社の教育制度(会社が費用負担!)を利用し「自分を成長させるQC 実践コース」という通信教育を受けました。
今回は備忘録もかねて内容を記事にまとめました。
あくまでもメモ的な書き方で詳細な説明まではしていません。
箇条書きで読みにくいかもしれませんが、初めて製造の品質管理について学ぶ方の参考になれば、と思います。
ちなみにテキストは「PHP人材開発」という会社の「自分を成長させるQC 実践コース」というものです。(上記画像です!)
文章中、一部 緑色になっている箇所はテキストではなく個人的に感じたことです。
品質とは?
「品質の善し悪しはお客さまが決める」
メーカーが決めるものではない。
お客さまの目的や期待に応える商品=品質の良い商品。
品質=目的や期待と商品との合致度。
QCとは良い品質のものを作り続けるためにある。
良い品質をいかに実現するか。
良いシステム=歩溜まり(原料に対する製品)の割合と能率の良い現場。
「品質は人がつくる」人間の役割は大切。
「品質は工程でつくり込む」QCでは工程を管理していくことが最も大切。
検査を厳しくして不良を取り除くという考えではダメ
不良品が多く発生してしまうという状況は解決できていないから
平均値よりもバラツキに注目する(平均だけを見ると問題を解決できなくなる)
品質管理の狙いはバラツキを少なくすること。
平均値が高くても良いものと悪いものが混在している状態は良くない。
不良率1%でもそれを手にしたお客様にとっては100%。
バラツキの原因に手を打つのがQC。
QC7つ道具
よくQC(品質管理担当者)が分析に使うものとして「QC7つ道具」というものがあげられます。
以下にざっくり概要を紹介します。
- ①特性要因図
- 問題には多くの要因がある。要因の因果関係を一目でわかるように示した図。「魚の骨チャート」とも
- ②パレート図
- 問題を発生の多い順位に並べ「どこから攻めていけばよいか」という重点項目や解決の的を絞る
- ③チェックシート
- あらかじめシートをつくり作業結果をチェックしていく。仕事の結果や状況が一目でわかる。現状の把握、解析、管理に有効。
- ④管理図
- 異常をいち早く発見するためのグラフ。データの時間的変化を見ることができる。
- ⑤ヒストグラム
- データのバラツキを棒グラフで表すことで規格に対してのバラツキがわかる。
- ⑥散布図
- 2つのデータを横軸と縦軸に 原因系統と結果系統をとったグラフ用紙に打点して作られた図。 データの相互関係を表したもの。
- ⑦グラフ
- データを図表化。円・棒・折れ線グラフ。
どうして品質は大切なのか
品質・納期・価格は一体のものである。
3つの重要な要素をすべて満たすことこそが企業の役割
3つのバランスが揃って初めてお客様を満足させられる
そして品質と安全(に使えること)はすべてに優先する。
標準のないところに改善はない
作業がバラバラだとどこに問題があったのかわからない→標準化が必要。
原因がわかれば改善できる。
標準を決めて改善していく。
作業標準は作って終わりではなく、実施して不足点があれば改善し続けていく。
ものづくりの基本
モノを作るプロセス、システムが良ければ、結果として良いものが生まれる。
悪いものもつくって検査で取り除けばいい、という考えではいけない。
悪いものをつくるために掛かる材料費、エネルギー費、人件費を無駄に使う愚を犯すことになる。
原因ではなく現象に手を打つと再発する
問題解決の基本は「何が原因でこういう結果が生まれているのか」という因果関係をつかまえること。
表面に見える現象に手を打つと再発してします。
真の原因を突き止めることが大切。
そして修理よりも保全、治療よりも予防、できるだけ早くアクションを起こすべきである。
事実は現場にある
QCは事実に基づいて行動することであり、事実は現場にある。
QC7つ道具で問題の見える化をする。
「問題がない」は「問題が見えていない」だけ。
作業ミスに対して「なぜミスが起きるのか」という原因を分析して「ミスをしようと思ってもできないほどの改善」をして初めて作業ミスをなくすことができる。
可能な限りミスは「人の注意・意識」ではなく「システム」で防ぐ。
上記の通り「ミスをしたくてもできない環境」を作れれば最高。
(集中しろ!とか言う奴はクソ)
QC工程表を使う
商品ができるまでに経過するすべての工程でどのように製造条件をコントロールしているか、各工程でどのような品質特性をチェックしているかを一覧表にしたもの。
これに従えば安定生産が可能。
結果 良品ができ、もし不良が出た場合もどこの工程で発生したのかを容易にチェックできる。
しかし、現場がこれに従った作業をしていなければ無意味。
QCはこれをつくることだけに集中せず、作成にあたり現場担当者ともコミュニケーションをとり周知徹底することも大切。
QC工程表の役割
QC工程表の役割
- 加工・チェックのステップを表す
- 四蔵条件と各工程において保証しようとする品質の特性を規定している
- 各工程において使用する設備と測定器を規定している
- 各工程の品質チェック、検査豊富尾を規定。合格品のみ次工程に送ることになっており、品質を保証することができる
- 各工程の作業者の資格、技術レベルを規定している
品質保証の基本は、作業の標準化
QC工程表は作業標準の一種であり、品質保証には欠かせないものである。
QC工程表があれば不良や異常の発生原因の調査が行いやすい。
現地・現物・現実(三現主義)で要因を見つけていく
トヨタ式「不良が出たら現場に立ち尽くして不良が出る瞬間を現行犯で捕まえろ」
QC工程表があればその通りに作業をしてバラツキが発生したのか、
違う作業方法でバラツキが発生したのか問題点が絞りやすくなる。
違う作業をしていたなら正しい作業に直す。
工程表通りの作業をしてバラツキが出たのなら原因は未知の領域(工程表作成者が知らないこと)にある。
QC工程表をつくる
「文書化」こそが良いものを作るための基本である。
どのような材料・手順・道具(設備・治具・工具)を使いどのような方法(条件)
でつくればよいのかという最適な進め方を設定することを「工程設定」と呼ぶ。
工程設定の例(料理に例え)
おいしい揚げ出し豆腐
材料:豆腐2丁、しょうが1かけ、小麦粉大さじ2杯、揚げ油適量、つけ汁
第1工程(水切り):豆腐を布巾につつみ2枚の皿で挟み斜めに10分置き水けを切る
第2工程(切断):豆腐を4つに切る
第3工程(小麦粉まぶし):小麦粉を豆腐にまぶす
第4工程(揚げ作業):油を180℃に熱し豆腐を入れる。きつね色になるまで
第5工程(仕上げ):豆腐を器に入れしょうがを載せつけ汁をかければ完成
材料(豆腐)に手を加える作業の工程を「QC工程」と呼び、文書化したものが「QC工程表」。
良いものを早く安く作るには豆腐の切り方や揚げ方などの標準化が大切。
標準作業所とQC工程表があって初めて誰でも同じようにおいしい揚げ出し豆腐をつくれる。
QC工程表はつくっておわりではない。
使ってこそ意味があるし、よりよくするために
絶えず変更・改善してこそ意味がある。(作業標準書と一緒や!)
QCストーリーは問題解決の手順
①テーマの選定
「現在困っていることをどうしたいか」を端的に表し(問題をつかむ)テーマとする。テーマ名は活動内容がわかるように(〇〇部品の加工不良の低減 など)
②現状把握と目標設定
現状把握→対象の悪さ加減(バラツキ)を正確に把握。品質を工程・時系列・箇所別にみる。目標設定→何を・いつまでに・どうする 具体的に。
③活動計画書の作成
活動実施事項(何を・誰が・いつまでに・どのように実施するか)を決め作成。特にデータのとり方や観察の仕方など因果関係の把握方法は重要。
④解析
手順の中で最も重要。バラつかせている真の原因を突き止める。
以下の2点が必要
1-結果に大きく影響を与えていると思われる「要因」を探す。
2-その「要因」が真の原因かどうかを検証すること。
ここでいう「要因」とはバラツイている作業。「QC7つ道具」やトヨタ式「なぜを5回繰り返す」を使う
⑤対策の検討と実施
効果、費用、副作用、制約条件など多方面から評価
⑥効果の確認
「直接的効果」当初の目標値と比較した目標達成度。目標未達の場合は必要な手順からやり直しもあり。
「間接的効果」活動を通して得られたチームやメンバーの成長。確認した効果をチームでまとめる。
⑦歯止め
効果が逆戻りしないよう日常管理のルールに対策を組み込む。対策案を標準書に書き込み関係者に周知、定着させる。
対策の横展開を図る
QCストーリーの実践でできた対策を他の工程(他の部署など)に横展開する。
大抵は他の工程でも似たような問題が起きており、対策を活かせる。(これは実際にそこそこある)
【QCサークル活動】「現在何が問題か」が出発点
QCサークル
小グループによる自主的な改善活動。
商品や部品の不良、生産性の向上など問題点の改善に取り組む。
問題解決とは目標と現状のギャップを埋めて目標達成するために動くこと。
何が問題かを考えることがQCサークル活動のスタート。
三人寄れば文殊の知恵作戦
「何か変だな」というのは「異常のシグナル」(機械の音など)
組織は仲間と問題解決するためにある。
みんなの知恵を集めて問題解決にあたるのがQCサークル活動。
PDCAサイクルを回す
仕事で大切なのは「何のため」という目標を持ち主体的に取り組むということ。
PDCAは管理のサイクル
目標を達成するために
計画(Plan)実施(Do)評価(Check)改善(Action)の4つのステップを繰り返す
問題解決には「自分の問題」であるという認識が必要。
PDCAを回すうえで「自分の知恵」も加える。
実施すると計画とのズレが生じる。その原因を調べ次に生かす。
人生に役立つQC
4つの考え方
①プロダクトアウト(会社・自分都合)からマーケットイン(お客様・相手都合)へ
品質の善し悪しはお客様が決める
相手の立場に立って考えることが必要
②「平均値で見る・どんぶりで判断する」から「バラツキを見る・事実で判断する」へ
バラツキの概念を持ち込んで初めて物事を正確に理解することができる。
③「すべて既知」から「未知が沢山ある」へ
仕事は決められたことを繰り返すだけでなく未知なことに挑戦することで自らを高めていく
④「結果さえよければいい」から「結果を生み出すプロセスをよくする」へ
良い品質モノモノを安定して作るためにはプロセス、工程をよくする。
以上!(テキストはこれの6~8倍ほどの文章量)
本が薄いようで結構長かった…
読んでいてめっちゃ眠くなりました。
メモを取りながら読んでいたので何とか頭に入ったかな、という感じ。
このテキストはQCの初級編ともいえる内容で初めてQCを学ぶ方にはピッタリです。
市販はしておらず、学ぶには通信教育の申し込みが必要です。
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